新型コロナウイルスの感染拡大防止や子育て中のママや技術や知識はあっても働く場所に困っている主婦などが働く手段としてテレワークの促進が大きなカギを握っています。
従来は職場に通勤して仕事をしていた主婦・ママさんパートを、テレワークに移行させることを検討している企業も多いのではないでしょうか。

今回はマネジメント方法などを紹介していきます。

主婦・ママさんパートをテレワークで活用するには

人手不足の時代に、子育て中で通勤が難しいママや仕事をしたいと思いながらも働く場所がなくて困っている地方や田舎暮らしの主婦も、テレワークなら活用が可能です。
もっとも、主婦・ママさんパートをテレワークで活用するには課題も山積しています。

その1つが、いかにマネジメントしていくかです。
マネジメントの課題も、仕事内容によって違いがありますが、自宅でテレワークするうえで重要になる課題があります。

1つ目は自宅にて1人で仕事を行ううえでの環境づくり、2つ目は個人情報をはじめ、企業の機密情報などの情報セキュリティ管理、3つ目はいかに効率的に業務を行うかです。
3つの課題について、マネジメントをいかにしていくべきか見ていきましょう。

自宅にて1人で仕事をすることに不安を抱かせないためのマネジメント法

新規でテレワークをするパートナーを募集するときだけでなく、これまで出勤して職場で仕事をしてきた主婦・ママさんパートをテレワークに移行させる際に、大きな課題となるのが、自宅にて1人で仕事をすることの不安の解消と具体的な解決策をいかに講じるかです。

子育てや家事と両立させながら働くパートさんにとって、通勤の必要がなくなり、自宅で仕事をするとなれば、手放しで喜んでくれるだろうと思うと、実際には一筋縄にはいきません。
「これからテレワークになります。」と案内した途端に、顔が曇る方も少なくありません。
なぜかといえば、さまざまな不安がよぎるからです。
パソコンやインターネット、カメラなどの設定ができるか不安といった初歩的な問題をはじめ、これまではわからないことや困ったことがあれば、すぐに社員や同僚に確認できたのにテレワークになったらどうするのかという不安がうずまくためです。
職場にて対面で仕事をしているときは、パソコンの操作がわからなくなった場合やフリーズしても社員などがフォローしてくれます。
仕事でわからないことや困ったことがあれば、すぐに確認することや相談もできました。
顧客からクレームが入れば、上司がすぐに対応を代わってくれたかもしれません。
これが自宅ではできなくなるという不安が、テレワークへの移行にすぐに賛同できない理由です。

職場と同様の環境を作る工夫が必要

主婦・ママさんパートが自宅で1人でも安心してテレワークをしていけるようにするには、リモートでも職場と同じ対応ができる環境づくりが必要です。
パソコンの画面上で常にネットワークでお互いの顔を表示させ、いつでもリモート対面で確認し合えるようにする、チャットや電話でいつでも相談や確認ができるようにするなどの体制づくりは欠かせません。
これまではパソコン1台で作業していたところ、業務を行うためのパソコンにプラスして、上司の顔や仕事をしている様子が常に写し出されるタブレットを用意し、いつでも相談可能な環境を作っておくという工夫をしている企業もあります。

情報流出を防止するためのマネジメント法

テレワークをするうえで気になるのは、業務上扱う個人情報をはじめ、信用情報、企業の機密情報などが不正利用されることや流出してしまわないかです。

貸与するパソコンやシステム、ネットワーク上のセキュリティ導入をはじめ、業務内容などに応じて、あらゆる角度からのセキュリティマネジメントが考えられます。
テレワークでは仕事をする本人だけでなく、家族がいるため、家族がパソコンを操作しないよう、情報を見ないようにしなくてはなりません。
そこで、パソコンのログインに顔認証システムを導入することやのぞき込もうとしても画面が暗くなって見えなくなるシステムを導入している企業もあります。

また、パソコン画面に本人の顔が映し出されるだけでなく、仕事をする部屋にカメラを取り付けてもらい、家族などの出入りがないかを室内の様子をチェックしたり、カメラに映し出される位置にスマホをぶら下げ、業務中に個人のスマホを使って個人情報などを盗み出したりしないよう監視している企業もあるほどです。

コールセンター業務はハードルが高い

またコールセンター業務などもテレワークが可能ですが、電話で問い合わせをすることや注文してくる顧客の個人情報を扱うのはもとより、会話をするため、パソコン上からの情報流出だけでなく、会話を他の家族などに聞かれてはいけないという難しいハードルがあります。
業務中は家族が室内に入らないという約束をするとともに、カメラ監視システムの導入でマネジメントをしている企業も少なくありません。
主婦・ママさんパートを信頼していないのではと思われそうですが、本人たちも職場と同じ規律で働け、環境を整えることで信頼してもらえ、疑われる心配がないと安心して仕事ができるのです。

効率的に仕事をしてもらうためのマネジメント法

パートとして職場で仕事をしていた方なら、これまでと同じスケジュールで働いてもらいやすいですが、新たに主婦・ママさんパートを募集する際には、在宅で仕事を効率的に行ってもらえるようマネジメントをすることも大切です。
家族を送り出した後、帰ってくるまでの時間で仕事をしてもらう、赤ちゃんを見ながら仕事もしてもらうなど、一人ひとりに合わせたスケジュールでできる仕事を与えられるとマネジメントがしやすくなります。

柔軟な対応が重要

赤ちゃんのおむつを替える時間やミルクを飲ませるための休憩時間を設けるなど、一人ひとりの家庭環境やライフスタイルに合わせて仕事ができるようにすると、お互いに業務への集中時間や進捗に関する認識のズレがなくなります。
また、子育てや介護をしながら仕事をされる場合、昼食の準備や食事の介助などの時間も必要です。
通常の1時間の昼休みでは手が回らないため、家族が在宅しているときに仕事をする方については昼休みを1時間半から2時間設けるなど柔軟な体制を作ることも必要です。
そのためには、一人ひとりの状況について事前によくヒアリングして、お互いに理解し合えるようにすることもマネジメントのコツになります。

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