「求人情報を掲載しても、なかなか採用したい人材が集まらない」と、悩んでいる企業の人事担当の方は多いと思います。なぜ求める求人が集まらないのか、それは掲載している求人情報の書き方に問題があるのかもしれません。
そこで今回は、求人掲載の7つのコツについて「はたかな」のキャリアアドバイザー佐藤さんに教えていただきました。
インタビューア(以下「イ」):本日は「はたかな」のキャリアアドバイザー佐藤さんに、企業の採用担当者に向けて求人掲載のコツを伝授していただきます。
佐藤さん、よろしくお願いいたします。
佐藤(以下「佐」):よろしくお願いいたします。
1.求人のターゲットを設定する
佐:求人の情報を考える前に、まずは誰に対する求人なのかという「ターゲット」の設定をしましょう。
イ:誰がこの求人を読んで応募するのか、ということですね。
佐:そうです。その求人がどのような人のニーズに合致するのか、年齢・性別・働き方・過去の経験、どのようなことに意欲を感じるのか、逆に不安を感じるのは何かなどを具体的に設定します。
イ:なぜ、そこまで詳しく設定する必要があるのでしょうか?
佐:ターゲットを詳細に設定することで、ターゲットが求める求人や表現の仕方が明確になるからです。ターゲットが求める情報を掲載すれば、ターゲットの興味を引きやすくなります。
2.応募要件を決める
佐:次に、応募要件を決めます。応募要件はできるだけシンプルなのがよいですね。いくつも書きすぎるとハードルの高い求人だと思われてしまいます。
イ:確かに、応募要件が詳しすぎるとハードルを高く感じます。具体的にはどのように書けばよいのでしょうか?
佐:何がMUST(必須)で、何がWANT(あったらいい)なのかを明確にしてください。まずは応募してもらい、その後、適任かどうかを書類審査や面接でジャッジする流れにします。そのため、応募者があまり躊躇しないような文章表現にする必要があります。
イ:「能動的に動ける方」などの表現は、「自分は当てはまらないかも…」と、不安に思われそうなので避けた方がよさそうですね。
佐:そのとおりです。「業務に慣れてから自分で動ける方は、コミュニケーションが取りやすく仕事しやすいです!」など、やわらかい表現にすればハードルが下がり、求める求職者像を伝えやすいですよ。
3.募集した背景をまとめる
イ:募集した背景というのは、どのようなことを記載したらいいのでしょうか?
佐:なぜこの募集をしているのかという背景を伝えることで、どのような人を求めているかがわかりやすくなります。欠員補充なら前任者と同程度のスキルや経験が求められますし、新規プロジェクトを始めるためなら新しく多くの人員が必要なことがわかります。
もちろん、仕事内容や職場環境なども詳しく伝え、働いたときのイメージを具体的に伝えましょう。ただし、職場の体制を伝えるときには、職場の平均年齢や男女比などの情報では伝わりにくいです。子育てママが多い、テレワーク中心などと具体的に伝えるようにしてみてください。
4.具体的な働き方をまとめる
イ:働き方、待遇などは求人でとても重要な部分ですよね。
佐:そうですね。おすすめの働き方を提示するときには、いくつかのパターンを掲載する方法があります。「週4日5時間勤務、週5日7時間勤務、土日のみ5時間勤務から選べます」、などですね。
イ:なるほど、自分で選べることで自由度が高く感じられます。
佐:たとえばパートタイムの場合、「火・水・木の週3日10時~15時」など、働き方の例をあげるとわかりやすいです。「週3日からOK!1日5時間から相談可」などという書き方はよく見かけますが、わかりにくいので注意しましょう。いくつかのパターンを提示して、「これなら私も大丈夫!」と思ってもらうことが大切です。
イ:フルタイム求人の場合、残業の有無については、どのように記載するのが望ましいでしょうか?
佐:残業が発生する可能性があるときは、事前に伝えましょう。逆に、残業なしの方に応募してほしいなら、残業なしで働けます!ということを強くアピールしてください。
5.働く場所を明確にする
佐:働く場所がどこか明確に記載しましょう。最近はテレワークも増えたので、テレワークが可能なときは明記します。表現の仕方としては、「実際にテレワークで働いている社員多数」など、実際の社員の様子を載せると伝わりやすいですよ。テレワーク勤務のためのPC貸与などもあれば書いておきましょう。
イ:なるほど。それなら、テレワークで働きやすいことがわかりますね。テレワークで働くのが嫌な人もいると思いますが、そのような人にはどのように表現すればよいでしょうか?
佐:出社して勤務することも可能なら、その旨を書いておきましょう。テレワークが必須なのか、推奨なのか、テレワークも可能なのかが正確に伝わるように書く必要があります。
6.将来像を伝える
佐:多くの求人では将来像について記載されていませんが、長く働いてもらうためには将来像を明確にしておくとよいでしょう。
イ:将来像とは、具体的にどのようなことを書いたらよいのでしょうか?
佐:雇用形態やポジションによって変わりますが、たとえば、派遣社員やパート社員から正社員に登用されることがあるかなどは重要ですね。働き方・収入・仕事の責任・スキルアップできるかどうかなど、具体的にイメージできるように記載しましょう。
たとえば、子育てでブランクがある人に対しては、同じようにブランクがある社員が復帰後スキルアップして活躍しているなどの実例を掲載します。育休制度や時短勤務制度があるという話だけでなく、実際に同じような条件でキャリアアップして働いている実例がある方が伝わりやすいです。
未経験からエンジニアとして働ける会社なら、どのような研修システムがあるのか、資格や技能による昇給・昇格制度などについて詳しく説明します。資格が必要とだけ記載されていると不安になりますが、具体的にどのようにスキルを身につけていけるかがわかれば、キャリアを進めやすいです。
イ:なるほど。それなら将来的に自分がどのように活躍できるかをイメージしやすいですね。
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7.写真でイメージを伝える
佐:求人情報に掲載する写真もとても大事な要素です。女性が多い職場というイメージを持ってもらいたい場合は、女性がたくさん集まって微笑んでいる写真があればビジュアルとして伝わりやすいですよね。
イ:確かにそうですね!言葉だけで表現するよりも、写真があったほうがわかりやすいです。
佐:きれいなオフィスの様子や仕事風景の写真を掲載すると、安心して働けそうな職場であることを伝えやすいですよ。
求人掲載時の注意点
求人を掲載する際の注意点についてまとめました。求人掲載時には以下の項目にご注意ください。
<求人掲載時の注意点>
- 国籍、本籍、住まいを問う募集はNG、○○に勤務可能な方という表現はOK
- 「性格が明るい人募集!」という表現はNG、「コミュニケーションを取るのが好きな方」はOK
- 性別ごとに条件を変えるのはNG、営業マン・看護婦などの表記はNG、営業担当・看護師などとする
- 過去の病歴や疾患、身体的な特徴に触れることもNG
- 40歳までなど、年齢制限はNG、「若いメンバーが多いです!」などの表記はOK
- 掲載する求人サイトの規定をよく読んで従う
まとめ
この記事では、求人掲載時の7つのコツについて「はたかな」のキャリアアドバイザー佐藤さんに教えていただきました。求人掲載に関する具体的なコツや情報についてわかっていただけたのではないでしょうか?
応募者のことを知り、応募者が知りたい情報をわかりやすく伝えるためには、多くの工夫が必要です。求人を掲載する際には、ここで教えてもらったコツを活かして応募者を集めましょう。
求人掲載を上手く作成できない場合
「はたかな」ではさまざまな業務シーンや課題に対し、求められる工数やスキルレベル、契約形態(派遣・人材紹介・業務委託) 、予算などにフィットする経験者(エンジニア)をご提案いたします。
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