コロナ禍に多くの企業で導入されたリモートワークですが、2023年に入ってからオフィス出社へ回帰する動きが目立ってきました。リモートワークで働くことに大きなメリットを感じていた分、オフィス出社にストレスを感じるという方も多いでしょう。
出社にメリットを感じられず、フルリモートが可能な仕事への転職を考える人も少なくありません。
今回は、出社とリモートワークのメリット・デメリットを比較します。新たな選択肢である「ハイブリッドワーク」についても紹介しますので、今後の働き方に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
オフィス出社回帰にメリットを感じない人も
2023年に入り、リモートワークを中心とした体制から転換し、オフィスへの出社回数を増やす企業が増えています。
日本生産性本部が2023年7月に調査した結果では、働く人のテレワーク実施率は15.5%とコロナ禍以降、最低の数値となりました。31.5%だった2020年5月の半分以下となり、リモート型から出社型へ回帰する傾向が見て取れます。
リモートワークで働いていた人たちは、再びオフィスへ出社するよう求められつつあるのが現状です。
参照:公益財団法人 日本生産性本部 「第13回 働く人の意識調査」
出社回帰の理由とは?
企業がオフィス出社型へ回帰している背景には、次のような理由が考えられます。
- 対面コミュニケーションのほうが業務を進めやすい
- 進捗状況を直接管理したい
- 成果を評価しやすい
業種や職種によっては、取引先と実際に対面しないと親密な関係を築きにくい場合もあります。出社して進捗状況を直接報告し合ったほうが、業務を進めやすいケースもあります。
経営者側の目線では、遠隔の場合、社員の成果や業績を評価する機会を逃しやすいといった背景もあるようです。業務を円滑に進め、ベストなタイミングで評価することで、社員のモチベーションの低下を防ぎたいといった意図も考えられます。
出社にメリットを感じない人も多い
企業側が出社を求める一方で、リモートワークに大きな価値を感じ、オフィスへの出社に抵抗を感じる人もいます。
日本生産性本部が実施した意識調査では、「今後もテレワークを行いたいか」の質問に対して「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の回答が合わせて全体の86.4%に上りました。
リモートワークを継続したい人と出社型へ回帰する企業との間には、大きなギャップが生じているといえるでしょう。
参照:公益財団法人 日本生産性本部 「第13回 働く人の意識調査」
出社するメリット・デメリット
オフィスへ出社するメリットにはどのような点があるでしょうか。メリット・デメリットについて解説します。
出社するメリット
出社するメリットは、主に次の4つです。
- コミュニケーションがとりやすい
- 業務の相談がしやすい
- 生活にメリハリがつく
- 設備や環境が整った場所で働ける
対面してコミュニケーションをとれるので、業務を円滑に進めやすいだけでなく、休憩時間などに仕事仲間と雑談する機会もあります。同じ場所で仕事をするため、チームとしての帰属意識も生まれやすくなるでしょう。
相談したいことやわからないことがあるとき、タイミングをみながら声をかけられるのも、出社しているからこそのメリットです。
自宅からオフィスに出勤すれば環境が変わるため、仕事とプライベートのオン・オフが明確になり、生活にメリハリもつけられます。
オフィスには設備やミーティングスペースなどがすべてそろっているので、仕事に集中しやすく、作業効率も上げられます。
出社するデメリット
出社するデメリットは、次の3つです。
- 通勤に時間や労力がかかる
- 人間関係を面倒に感じる場合がある
- 電話対応などの業務も増える
通勤に時間や労力がかかる点が、最も多くの人が感じるデメリットでしょう。
業務以外でも人と接する機会が増えることを、面倒に感じるケースもあります。
オフィスで仕事をすると、電話や来客対応など自分の業務とは別に必要な仕事も増えるため、それらに時間を取られることをストレスに感じる場合もあるでしょう。
リモートワークのメリット・デメリット
続いて、リモートワークのメリット・デメリットについて解説します。
「はたかな」が、リモートワークをしているIT・エンジニアを対象に実施した独自アンケート※の回答も、あわせて紹介します。
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リモートワークのメリット
リモートワークのメリットは、次の4つです。
- 通勤の負担がない
- 時間の融通が利きやすい
- 好きな環境で働ける
- 家族との時間が増える
通勤が必要ないので、オフィスまで往復する負担がありません。その分、仕事や家事、スキルアップのための学習などに時間を使えます。
リモートワークでは、自宅やコワーキングスペースなど、自分の好きな環境で働けます。場所に縛られず、オフィスよりもリラックスした状態で仕事ができるのが特長です。
育児や介護などがあり、出社するスタイルの仕事とは両立が難しい場合も、リモートワークでは家庭の事情やライフスタイルに合わせて働けます。子育て世代にとっては、子どもとの会話が増えるのもメリットのひとつです。
経験者の声
「はたかな」のアンケート※では、次のような声がありました。
- 現場経験を多くつみたい場合を除いては、出社はコスパが悪いと感じる
- 時間的に余裕が生まれて、家事や育児をする時間が増えた
- 子どもの学校行事に参加しやすくなった
リモートワークのデメリット
リモートワークは自宅で仕事ができるなどメリットも多い一方で、次のようなデメリットもあります。
- 仕事仲間とのコミュニケーションがとりにくい
- オンライン会議をする際、生活音に配慮が要る
- 運動不足になる
- 家事・育児の負担が増える
リモートワークは、オンライン上のやり取りに限られるので、仕事仲間とコミュニケーションをとりにくいと感じるケースが多いでしょう。テキストでの連絡は、それぞれの文章力や読解力の差で、認識の違いやタイムラグが生じる可能性もあります。オンライン会議では、生活音が入らないよう気を配る必要もあります。
通勤や社内の移動がなくなり座って仕事をする時間が長くなるため、運動不足になって体力が低下しやすいのもデメリットのひとつです。
家にいる時間が増えて家事や育児に対応しなければならなくなり、出社するよりも家事・育児を負担に感じるケースもあります。
経験者の声
「はたかな」のアンケート※では、次のような声がありました。
- 家にいる時間が増え、家事の負担も増えた
- 子どもの対応が増え、出勤したほうが楽に感じる
- 集中力が落ち運動不足で体力が無くなったので、週に1〜2日コワーキングで仕事している
リモートワークに求められるスキル
リモートワークは個人のライフスタイルに合わせた働き方が可能ですが、デメリットもあるとわかりました。リモートワークで仕事をするためには、遠隔で働くデメリットをカバーするスキルも求められます。
リモートワークに求められるスキルは、主に次の3つです。
- コミュニケーション力
- 自己管理力
- コミット力
それぞれ見ていきましょう。
コミュニケーション力
「オフィスに出社しなければ誰とも会話しなくて済む」というわけではなく、むしろ遠隔での仕事だからこそ、コミュニケーション力が重要になります。
テキスト中心のやり取りとなるリモートワークでは、自分の伝えたいことを明確にして、わかりやすく表現する必要があります。対面で会話するよりも、情報や目的を正確に伝える文章力や、相手の状況を思いやる気配りなどが求められます。
相手の文章や声色から、気持ちをくみ取る努力をすることで、仕事を円滑に進めやすくなるでしょう。
自己管理力
リモートワークは出社するよりリラックスした状態で仕事ができる反面、業務を自律的に進めていく自己管理力が欠かせません。上司から細かく指示がない場合でも、仕事の目的を把握してスケジュールを立てて進めていく力が不可欠です。
自宅で仕事をするとつい怠けがちになってしまう場合は、モチベーションを高く維持するための工夫も必要です。
コミット力
プロセスが見えにくいリモートワークでは、仕事に対する意欲が上司や同僚に伝わりにくくなります。高い意欲を伝えるためには、責任をもって仕事を果たす力が求められます。
自分の役割に対する熱意を示したり、一定の成果を出したりすることによって、離れて仕事をしていてもオフィスに出社するのと同等の生産性があると認識してもらえるでしょう。
ハイブリッド型という選択肢もある
近年では、出社型とリモート型を組み合わせた「ハイブリッド型」の働き方も増加しています。たとえば、週5日勤務するうち、3日は自宅で仕事をして2日はオフィスに出勤するといった働き方です。
出社型やリモート型のデメリットを補うハイブリッド型は、ほどよいバランスで働ける、新しい選択肢です。
ハイブリッドワークの検討がおすすめのケース
- 毎日出勤するのは難しい状況にある
- 育児や介護と仕事を両立させたい
- リモートワークだけでは作業効率が悪い
フルリモートワークには対応していないけれど、ハイブリッドワークなら対応可能といった企業も多くあります。アンケート※の回答にも、「週に数回の出社がよい影響を与えた」という声がありました。
これから転職を検討している場合は、柔軟な姿勢を取り入れることで、選択肢や可能性を広げられるかもしれません。
出社型?リモート型?ベストな働き方を提案する「はたかな」
オフィスに出社するのか、リモートワークをするのか、ハイブリッドワークをするのか、自分にベストな働き方を選びましょう。
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勤務スタイルも、出社型・リモート型・ハイブリッド型のお仕事を取り扱っています。
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※「はたかな」独自アンケート調査
対象:リモートワークをしているIT・エンジニア
時期:2022年9月・2023年8月
出社にもメリットあり!最適な働き方を選ぼう
オフィス出社回帰の傾向で、リモートワークを継続したいと考える人も少なくありません。しかし、出社にもメリットがあり、リモートワークにもデメリットがあります。
出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッド型は、仕事の効率を維持しながら個人のプライベートも確保しやすい、バランスのよい働き方です。
「はたかな」で取り扱っているお仕事の中でもハイブリッド型は最も多いため、ハイブリッド型の働き方も視野に入れることで、選択の幅が広がるかもしれません。自分に最適な働き方ができるよう、さまざまな可能性を検討してみてはいかがでしょうか。
「はたかな」では皆さんのご希望の働き方をお伺いし、フルリモート、ハイブリッド、出社型など、さまざまなお仕事をご紹介しています。
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