在宅で出来て、近年主婦の間で関心が高まっている働き方「フリーランス」
前回は【基礎知識編】として、フリーランスの仕事の探し方やメリット・デメリットをご紹介しました。

■フリーランスで働きたい方は前回の記事もチェック
★在宅OK!主婦も注目?「フリーランス」という働き方【基礎知識編】

そこで今回は、実際にフリーランスとして働くために必要な準備や手続きなどについてご紹介します。
扶養内で働きたい時の注意点や必要なスキルなど、ぜひ参考にしてみてください。

これからお仕事を探す人はもちろん、これまで正社員やパート、派遣社員として働いていた人も、新しい年の始まりに、新しい働き方に挑戦するきっかけになるかもしれませんね。

1.フリーランスになるにはどうすればいいの?

今は仕事をしていないけどこれから少しずつ仕事を始めたいという人や、会社に勤めているけど子どもが小さいから家でできる仕事がしたいという人は、フリーランスという働き方に興味があるかもしれません。
それでは、実際にフリーランスになるには何をすればいいのでしょうか?

フリーランスになる前にやっておくこと

スキルを身に付けましょう

フリーランスとして働くためには、それなりのスキルや経験が必要です。何もスキルや得意分野がないという人は、通信講座を始めたりスクールに通ったりしてもいいでしょう。未経験OKの仕事もありますので、求人情報をチェックしてみてください。

生活費の確保をしておきましょう

フリーランスになったからといって、すぐに収入があるとは限りません。業務によっては報酬が入るのが1ヶ月以上先ということもあります。お金がないと精神的にも負担が増えますので、ある程度の生活費を確保してから始めることが大切です。
現在パートなどで働いている人は、まずは隙間時間を活用して副業としてフリーランスの仕事を始めることをおすすめします。会社員の人は、副業OKかどうかを必ず確認しましょう。

クレジットカードを作っておきましょう

現在会社に勤めている人は、クレジットカードを作っておくといいでしょう。主婦や自営業だとクレジットカードの審査に通りにくい場合があります。ローンなどの予定がある人も、会社に所属しているうちに組んでおくのがおすすめです。

【フリーランスの先輩に聞きました!】フリーランスを選んだきっかけは?

  • 就活の一環として(Aさん:20代子なし)
  • 好きな仕事をしたかったから(Bさん:30代子なし)
  • 体調を崩したので在宅で働きたかったから(Cさん:30代子なし)
  • 介護のため休職していたから(Dさん:40代子あり)
  • 仕事をしながら自由になる時間が必要だったから(Eさん:40代子あり)
  • 育休中に知り合いに声をかけてもらったから(Fさん:40代子あり)

フリーランスになるために必要な手続きは?

健康保険と年金を切り替えましょう

配偶者などの扶養に入っていない会社員の人や、会社の健康保険に入っているパートの人は、退職するとすぐに国民健康保険に切り替える手続きが必要です。また、厚生年金から国民年金に切り替える手続きも同時に済ませましょう。

確定申告の準備をしましょう

フリーランスになったら、自分で1年間の所得を計算して申告し、納税する「確定申告」が必要になります。

確定申告には申告が簡単な「白色申告」と、年間最大65万円の特別控除を受けられて節税効果が大きい「青色申告」があります。フリーランスとして働く場合は青色申告をおすすめします。
青色申告をするには、フリーランスになって2ヶ月以内に「開業届」「青色申告承認申請書」を税務署に提出することが必須です。開業届を提出すると、個人事業主として独立することを税務署に知らせることができます。

また、会計ソフトを導入すれば初心者でも簡単に帳簿を作れます。確定申告にも使えるように、電子申告にも対応しているソフトを選ぶのがおすすめです。電子申告にはマイナンバーカードがあると便利なので、持っていない人はこの機会に作っておきましょう。

銀行口座を開設しましょう

プライベートの銀行口座とは別に、フリーランスの仕事で使う専用の銀行口座を作っておきましょう。仕事の収入と支出がわかりやすくなり、確定申告の時に便利です。なお、開業した時に屋号を作った人は、屋号付きの口座にするとクライアントに信頼されやすい傾向があるようです。

フリーランスになるために必要な物は?

請求書や見積書などのフォーマットを作りましょう

フリーランスとして仕事を始めると、業種によっては請求書や見積書、納品書などが必要になります。書類のフォーマットをあらかじめ作っておき、管理するファイルも準備しておきましょう。請求書などはインターネットで簡単な書式を見つけることができますので、検索して自分が使いやすいようにカスタマイズしてみましょう。

名刺や仕事用メールアドレスを用意しましょう

フリーランスとして仕事をするための名刺やメールアドレスを用意しておきましょう。デザイナーなどとして働く場合は、名刺のデザインにこだわるのもおすすめです。
メールアドレスは仕事の連絡手段として必須なので、パソコンだけでなくスマートフォンでも内容を確認できる設定にしておきましょう。

ホームページやブログ、SNSを開設しましょう

仕事の内容を知らせるためや新しい仕事につなげるために、ホームページやブログを開設しましょう。各種SNSから仕事の受注につながることもありますので、ぜひ活用してみてください。

仕事に必要な環境や備品を整えましょう

自宅で仕事をする場合は、パソコンやインターネット環境のほかにプリンターやソフトなどが必要になります。また、プライベートと分けるために、専用の机や椅子などを置くワークスペースを作ってもいいでしょう。
印鑑や封筒など、細かい備品も自分で用意することが必要なので、業務に応じて準備しておきましょう。

2.フリーランスでも扶養内で働ける?扶養から外れる場合は?

扶養内で働きたい場合に気をつけること

夫の扶養内で働きたいから、収入が多すぎると困るという人もいるかもしれませんね。
フリーランスになると、仕事量や収入を自分で調整することができます。
ですが、うっかり扶養から外れてしまうと税務署から通知が来て不足分や延滞税を支払うことになってしまうので、始める前にきちんと確認しておきましょう。

税法上の扶養を確認しましょう

税法上で夫の扶養に入るには、夫の所得が1000万円以下で自分の年間所得が48万円以下の場合に適用される「配偶者控除」と、夫の所得が1000万円以下で48万円以上133万円以下の場合に適用される「配偶者特別控除」があります。

パートの場合は所得が年収から給与所得控除の55万円を差し引いた金額となり、それが48万円以下になるかどうかで適用される控除の種類が決まるため、「103万円の壁」と言われます。

一方、フリーランスの場合は、事業所得は年収から控除額と経費を引いた金額となります。青色申告の手続きをしていれば、特別控除65万円と経費を引いた金額が48万円を超えなければ扶養に入れます。例えば、フリーランスの収入が1年で200万円だったとしても、経費が87万円以上であれば、200万円-65万円-87万円で所得は48万円以下となり、扶養の範囲に収まることになります。

そのため、経費の計算をきちんとして領収書を管理しておくことと、青色申告をすることが必要になります。

【フリーランスの先輩に聞きました!】扶養内に収めるコツは?

  • パートだと収入を扶養内に収める必要がありましたが、フリーランスになって開業すると、家賃やインターネット料金などを在宅ワークの経費に充てることができます。収入から経費を引いた所得を扶養内に収めればいいので、パートの時よりも収入を増やすことができます。

社会保険上の扶養を確認しましょう

厚生年金、健康保険などの社会保険は、夫が入っている保険の規定により条件が異なりますので、確認しておくことが必要です。

例えば、扶養条件が「年収130万円未満であること」の場合でも、経費を引いた確定申告後の年収か経費を引く前の金額かを確認しておきましょう。

ほかにも、夫の会社で家族手当などを受けている場合も収入に条件があるかもしれませんので、確認が必要です。

扶養内で働きたい方はこちらの記事もチェック!
★「130万円の壁」だけじゃない!扶養内で働く主婦の「壁」をおさらい

扶養を外れても働き損にならない年収は?

夫の扶養を外れる場合は、経費にもよりますが年収130万円~160万円だと働き損になる可能性があります。
フリーランスで扶養を外れるのであれば、いっそ160万円以上の年収を目指しましょう!

【フリーランスの先輩に聞きました!】扶養内・外どちらですか?大体どれくらいの時間働いていますか? 

  • 扶養外/1週間で約30時間。ただし、忙しい時とそうでない時の差が激しいです。(Aさん:20代子なし)
  • 扶養外/月に180時間くらい。(Bさん:30代子なし)
  • 扶養内/1日3~4時間、月50~60時間くらい。(Cさん:30代子なし)
  • 扶養内/月70時間くらい。(Dさん:40代子あり)
  • 扶養外/1日5~10時間、週6日くらい。(Eさん:40代子あり)
  • 扶養外/1日8時間、週5日~6日。(Fさん:40代子あり)

3.フリーランスになるのに必要なスキルは?

スケジュール管理ができること

フリーランスで仕事を請け負う場合、大切なのは納期を守ることと成果を上げることです。
納期を守れなかったり、クライアントの希望に添えない成果品を上げてしまったりした場合、今後仕事を依頼されなくなることもあります。そのためには、スケジュール管理やタスク管理の能力が必要です。

仕事に集中できること

働く時間や曜日に縛られないことが在宅で仕事をするメリットですが、その分プライベートと仕事との境目があいまいになってしまいがちです。人目がないから、自分に甘くなってしまうこともあるかもしれません。
そこで、仕事の時間をきちんと決めて、ペースを管理する能力が必要です。逆に、職場に人が多いと集中できないという人は自宅の仕事の方が向いているかもしれません。

体調管理ができること

フリーランスには有給休暇や休職制度がないので、自分が働けないと収入がなくなってしまいます。そのため、定期的に健康診断を受けることや、睡眠不足や体調不良にならないように仕事の量を調整することも大切なのです。

スキルアップに努めること

第三者からもわかりやすい資格などを持っておくと、フリーランスで仕事をしやすくなります。また、仕事の幅を広げたり報酬アップを目指したりするために、スキルアップや情報収集などの勉強を仕事以外にも自発的に続けることが必要です。

【フリーランスの先輩に聞きました!】フリーランスを目指す人におすすめしたいことは?

  • 早く実績を作ること
  • ポートフォリオを作ること
  • 場数を踏むこと
  • 思い立ったらすぐに始めること
  • スキルがないと採用されないので、得意分野を見つけて経験を積むこと
  • 契約更新時にお互い契約内容を見直せる点が強みなので、アピールできるスキルを身につけること
  • 簿記やFP3級程度の勉強をして、お金のことを少しでも理解しておくこと
  • フリーランスや個人事業主のコミュニティを構築しておくこと
  • 複数のクライアントを確保しておくこと

まとめ

今回は、フリーランスで働きたい人が「これから何をしたらいいのか」を簡単にご紹介しました。
フリーランスは会社員やパートとは異なり、自分で準備することや手続きが増えるため、スケジュールや体調などの管理もより意識することが必要となります。

ただ、子育てや家事をしながら働くには在宅でできる仕事は融通が利きやすく、扶養内で働く場合も経費などを調整すればパートよりも収入を増やすことが可能です。

これから仕事を始めたいと思っている人や転職を考えている人は、自分のやりたいことや環境、性格の向き不向きなどを考えて、「フリーランスで働く」ことを選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょうか?

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