昨今の人手不足の影響もあり、主婦・ママ人材を活用したいという企業は増えています。
しかし企業や採用担当者が主婦・ママ人材の持つ特有のニーズや優先するものを理解していないばかりに、内定辞退や採用ミスマッチが起きてしまうケースも多数…

内定辞退やミスマッチを避けるためにも、事前にリアルな本音を知っておくことが重要です。
この記事では主婦・ママ人材の本音や採用のコツをまとめたので、ぜひ参考にして採用活動を行ってくださいね。

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採用担当者が知っておくべき「主婦・ママ採用」について

そもそも主婦・ママ採用にはどのようなメリットや特徴があるのでしょうか?
採用担当者が知っておくべき重要なポイントをご紹介します。

主婦・ママ人材を採用するメリット

主婦・ママ人材を採用するメリットはいくつもありますが、特に「既に社会人としてのマナーが身についている」「さまざまなキャリア・バックボーンを持っている」「適切な環境を提供できれば、定着率が高い」などが挙げられます。

結婚や出産を機に仕事から離れ、それまでに培ったスキルを持て余している方が大勢いらっしゃいます。また主婦・ママ人材のニーズを理解していない企業も多いため、適切な環境を提供することができれば優秀な人材に長く働いてもらうことも可能なのが魅力です。

内定辞退や採用ミスマッチが起こる原因

魅力の多い主婦・ママ人材ですが、採用活動をしてみて内定辞退やミスマッチを経験した担当者の方も多いのではないでしょうか?
主婦・ママの場合、その多くが家族の都合に合わせて働き方や働く時期を決めています
例えば「保育園の申込時期まで」「小学校入学に合わせて」など、限られたタイミングで就職したいという想いがあるため、早く内定が出たところに先に決められる(辞退される)ケースや家族の事情に配慮した働き方を提供してくれる企業に就職するケースが非常に多くみられます。

内定辞退や採用ミスマッチを避けるには

上述のように主婦・ママ人材だからこその働き方や職場へのニーズが存在します。
このようなニーズやリアルな本音、背景をきちんと理解することでお互いにとって最適な雇用関係を生むことができます。
内定辞退やミスマッチを避けて採用活動を効率的に行っていくためにも、きちんと主婦・ママたちの声を聞くことができる体制を整えましょう。

主婦・ママ人材の本音と背景を知ろう

実際に主婦・ママ人材がどのような本音や背景を持っているかをご紹介していきます。
本人がどのようなポイントを重視するのかはもちろん、そのご家族の理解も重要です。

主婦・ママ人材が重視するポイント

主婦・ママにおいては、仕事内容や給与条件だけではなく「家庭・育児とのバランスの取りやすさ」「相談のしやすさ」に重点を置く方が多いです。
面談時の会社の印象でそれが欠けていると感じられると、辞退に至るケースもあるので注意したいポイントでもあります。

また、内定を出す早さも重要です。
子供の保育園や学校の入学タイミングに合わせて就職を考えている方も多いため、できるだけタイミングを合わせるために早く内定を出した企業に就職するケースが多々あります。

雇用における主婦・ママの期待と優先順位

主婦・ママの多くは、生活での優先順位が高いものは「家庭」と「子ども」です。

そのため、例えば保育園に通い始めたばかりのお子さまがいる主婦・ママが、いざ仕事をスタートしてみると想定以上のことが起こり、仕事自体に集中ができなかったり、家事育児とのバランスをコントロールできなかったりして就業継続を諦める方もいらっしゃいます。

もちろん仕事を軽視しているわけではなく、仕事と家庭を両立したいと考えていますが本人の努力だけではどうしようもないことがしばしば起こります。
優遇するのではなく、職場がきちんとそのような事情を理解しその時々の優先度に合った働き方を提供することが大切です。

仕事と私生活のバランスやご家族の反対も

主婦・ママ人材はほとんどの場合、以前の仕事からブランクがあります。
そしてブランク明けの方にありがちなのが、仕事をすることに対してご家族との事前コミュニケーションがきちんと取れていないケース
採用についての話が進んだあとに、仕事と私生活のバランスを懸念したご家族に反対されて辞退に至るということも多々あります。

面談など早い段階で仕事と私生活のバランスについての話や、ご家族の考えを聞いておくことが重要です。

辞退されないために!主婦・ママ採用のヒント

どのような採用活動を行えば、内定辞退や採用ミスマッチが起きにくいかのヒントをご紹介します。
もちろん全てを相手に合わせる必要はないですが、主婦・ママ人材のニーズに照らし合わせてできる部分から取り入れてみてくださいね。

フレックスタイム制度や時短勤務など主婦・ママ人材に適した働き方を提供する

主婦・ママ人材が最も気になるものが仕事をする時間です。
ご家族や子どもとの生活・家庭での役割もあるため、フルタイムで働くよりも就業時間の自由度が高くなるフレックスタイム制度や時短勤務、リモートワークの導入など仕事と家庭の両立に配慮した働き方の提供が理想的です。

職種や職場によっては導入が難しいものがあると思いますが、採用したい方のニーズをうまく引き出してお互いが働きやすい環境を整えましょう。

こちらもおすすめ:テレワークで主婦・ママさんパートをマネジメントするコツ

「どういう背景で求職活動をしているのか」まで深掘りする

面談時には「いつから就業開始が可能か?」「なぜ弊社なのか?」という質問を応募者に行うことがほとんどのはず。
ここで重要なのが、表面上の情報を確認するだけで終わらないことです。
なぜその日から就業開始できるのか、そもそもなぜ働きたいのかなど「それが何故か」「どういう背景で求職活動をしているのか」までをしっかりと深掘りしましょう
主婦・ママ人材としてのニーズを採用側が引き出して理解を示し、融通性があることをアピールできると内定辞退を防ぎやすいです。

踏み込み過ぎない程度にご家族の理解度合いを聞いておく

家庭の事情に踏み込み過ぎるのは良くないですが、働くことに対するご家族の理解度合いをさりげなく聞いておくことが重要です。
仕事をすることに対してご家族との事前コミュニケーションがきちんと取れていないことはよくあります。

後になって家族に反対されて辞退に至るという事態を避けるためにも、可能であれば就業後に働き方を変えられるなどの柔軟性があることを面談時に先に伝えておき、何かあったらまずは相談してもらえるようにしておきましょう。

面接官の表情や言い回しに気をつける

面談時の採用担当者の表情、言い方、言い回しは非常に重要です。

悪い例としては「就業後の休みの頻度を気にする素振りをする」「募集要項で時短と記載しているのにやんわり残業を口にする」などが挙げられます。
「休んでもいいし、残業してほしいわけではないができるかできないかを聞きたい」という人事の意図はよくわかりますが、相手に「休めなさそうだな」「残業しないとダメなのかも」と思わせてしまう大きな原因となるので質問の仕方には十分注意しましょう。

例えば「チームでサポートするために把握しておきたいので」などサポートするために聞いているというニュアンスを伝えることが重要です。

主婦・ママ人材への理解がある職場文化を育てる

子どもの体調不良や発熱があった場合はすぐに保育園に迎えに行かなければいけない、登園ができないなどやむを得ない状況は多々起こるものです。
「家庭と仕事の両立」をするためにどちらも怠ってはいけないと考える主婦・ママ人材は数多く見られますが、それがマイナスに働くこともあります。

家庭だけではなく仕事に対しての責任感も強いため「周囲に迷惑をかけている」というマインドに陥ってしまうと、それがモチベーション低下や退職に繋がるケースが発生してしまいます。

そうならないためにも、コミュニケーションの取りやすさや相談のしやすさをチームやマネージャーが構築していく必要があります
チームMTGでは言えないことも、1on1という形のミーティングの時間を不定期でも良いので設定すると、個人の本音を引き出しやすく、精神的なケアや業務へのモチベーション向上に繋げやすくなります。

はたかなキャリアアドバイザー佐藤から一言

私は相手(応募者)の本音を引き出すようなヒアリングやコミュニケーションを取ることに重きを置きます
働き方も同様で、「理想は?」を聞き出します。またそれを希望する背景も細かくヒアリングします。
(例えば「何時に保育園に送り出し、何時に迎えに行くか」「学童や習い事をやっているか」など)

主婦・ママの場合は、日々のスケジュールが曜日によりマチマチというケースもあるため、それをヒアリングすることで就業開始後のミスマッチも防げますし、細かく理解しようとしてくれるスタンスは、相手(応募者)にとっても安心材料になります
また、数年後、例えば子供の成長・進級に合わせて等、働き方を変えていく意向があればそれも掴んでおきたいところです。

仕事、キャリアについても同様です。
就業開始後、将来どうなりたいのか、どのようなスキルを身に付けたいのか、何が得意で何が好きか、など…

応募者が目指す姿やベクトルと、採用企業のビジョンやベクトルとにマッチしているかどうかをお互いに図る基準になり、またそのときに選ぶ言葉が応募者の本質(本音)であるケースが多いため、そこで仕事への意欲が図れると思います。

まとめ

人手不足解消のため、主婦・ママ人材の活用は非常に効果的です。
きちんと相手のニーズや背景を理解し、企業としても共に歩んでいけるような環境を整備していくことでお互いにとって良い職場となり内定事態や採用ミスマッチも起きにくくなります。
全てを相手に合わせることはできませんが、取り入れられる部分から少しづつ採用活動に取り入れてくださいね。

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はたかなキャリアアドバイザー 佐藤 光
人材業界に携わること十数年、1000名以上の方をサポートしてきたマッチングのスペシャリスト。登録スタッフや企業担当者からの信頼も厚い。
趣味:ランニング、カメラ、旅行、富士山